FEATURE2020.07.26
シーンもジャンルも飛び越えた
ブランドロゴが“繋がり”の証
– 岡田 晋 –
若くてフレッシュなスケーターはいつの時代もかっこいいけど、黎明期からシーンを支え続ける先人たちの存在も忘れてはいけない。スケーターの岡田晋は、日本人として初めてアメリカのスケートカンパニーにフックアップされ、日本と世界の架け橋になった、いわば日本のスケートシーンにおけるパイオニア的存在だ。そんな日本が誇るレジェンドスケーターが紹介してくれたTシャツには、当時ストリートを共に盛り上げた仲間と築き上げた、知る人ぞ知るあの伝説のイベントの存在が。
自身が発起したクラブイベントで
仲間との思い出が凝縮された一枚
撮影場所として訪れた代官山の駅前は、かつて岡田晋がプロデュースしていたファッションブランド<SOAR>がお店を構えていた、彼にとって思い入れの深い場所。今回紹介してくれたTシャツは、2004年に岡田自身が発起人となって、当時遊んでいた仲間と作り上げた『THE SKATE VIBE』というイベントのフライヤーがプリントされた一枚だ。「イベントに関わった人しか持ってないスタッフTみたいな感じで、みんなとの思い出なので大切ですね。イベントに参加してくれたブランドのロゴがそのままデザインになっていて、仲間との繋がりを感じることができます」。計5回にわたって渋谷のWOMBで開催されたこのクラブイベントは、スケートボード、ファッション、アート、音楽の要素がミックスされたもの。そんな、ジャンルレスにストリートカルチャーを体現するイベントは当時珍しかったのだそう。イベントを企画できたのは、自身が普段からシーンの垣根を越えて、人と人との繋がりを大切にしてきたからだろう。
ところで、彼はいつもどのような基準でTシャツを着ているのだろう?そのアンサーは、長きにわたってスケートシーンに身を置く岡田晋ならではの、ストリートカルチャーの真髄を突いた言葉。「ずっとプロスケーターだったので、スポンサーのブランド以外のTシャツは中々着れなくて。でも友達が作ったものは着れるから、着るとしたら友達が作ったTシャツですね。ずっと昔から、みんなとの繋がりを着てるって感じです。これは誰がどんな風に作ったとか、誰からもらったものとか、Tシャツ1枚1枚に全部ストーリーがあります。Tシャツは仲間との繋がりの証ですね。もう繋がりのみです。ずっとそれだけで生きてきたので」。
– Information –
映画『STAND STRONG』
TOHOシネマズ池袋ほか全国ロードショーにて上映中。詳しくは公式WEBサイト、SNSをチェックしてみて。
URL:standstrong.jp
Instagram:@standstrong_movie
監督・脚本:菊池久志、原作・プロデュース:岡田晋
配給:ギグリーボックス 03-5937-1267
制作:エイトピクチャーズ ©︎2020 Team STAND STRONG
- Photograph_Hideaki Nagata
岡田 晋
日本人で初めてアメリカのスケートカンパニーにフックアップされたプロスケーター。日本のスケートカルチャー発展に貢献したレジェンドスケーターの一人。自身が立ち上げたブランド、<PSCN>のディレクションも務めている。@shinokada77
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