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インディペンデントな姿勢で錬成する<br>シルクスクリーンTシャツの美しさ<br>– HAILPRINTS –

インディペンデントな姿勢で錬成する
シルクスクリーンTシャツの美しさ
– HAILPRINTS –

スケートボードやパンクカルチャーをバックボーンに持つ、HirottonとMacoの2人が運営するシルクスクリーン工房〈HAILPRINTS〉。2018年に工房をスタートする前からお互いがそれぞれDIYでTシャツを制作していて、現在ではChaos Fishing ClubやRADIALLなど街でよく見かけるブランドやESOWなどアーティストとのコラボをはじめ、Hirottonデザインによるオリジナルのアイテムも発信していたりと、インディペンデントなスタイルで様々なTシャツを展開している。そこでつい先日移転したばかりだという辰巳の工房に潜入し、シルクスクリーンという表現技法を追及し続ける2人のマインドが投影されたスペシャルな一枚が生まれるプロセスに迫ってみよう。

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    シルクスクリーンプリントの心臓部とも言える回転式シルク印刷機。一度に6版まで対応可能だ。

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    版を刷る際に使用するインクは多くの色を揃えていて、油性と水性それぞれ用途に分けて使われる。無い色はインクを混ぜて使うこともあるのだとか。

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    版の上からインクをTシャツに刷り込む際に使用するスキージー。

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    Tシャツにデザインを落とし込むために必要な版。製版することによって、デザインが版に施される。

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    プリントしたインクを乾燥させるスポット乾燥機は、一連の工程を効率的にこなすためにプリント作業を行う回転式シルク印刷機の真横に配置される。

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    全ての版を刷り終えたTシャツのインクを乾燥させる乾燥機。ここに通すことでインクが落ちたり滲んだりしなくなる。

いまのスタイルをブラさずに
一緒に作品作りをする感覚で

辰巳にある倉庫の一角でシルクスクリーン工房を営むHAILPRINTS。Ollieでもお馴染みで、様々なブランドへのグラフィック提供なども行うアーティスト/スケーターのHirottonと、同じくスケーターのMacoの2人で運営している。まずはシルクスクリーン工房を始めた理由が気になるところだけど、Hirotton自身が手掛けるPARADOXのTシャツやMacoの仲間のバンドTなど、工房を始める前からお互いがDIYでTシャツ作りをしていたようで、HAILPRINTSもごく自然な流れでスタートしたそう。そんな2人が手掛けるHAILPRINTSのTシャツは、インディペンデントに活動する彼らならではのスタイルでメイクされている。「お客さんと一緒に作品作りをする感じで常にコミュニケーションを取って、仕事を依頼してくれたお客さんも、自分たちも納得いくものを作りたいと思っています。自分たちがかっこいいと思っているものしか出していないので」(Maco)。「色はこんな感じの方がカッコいいかもしれないとか、最近はこんなインクがカッコいいとか、こちらからも提案したりして、お客さんと密に繋がることを意識しています。一枚一枚自分たちの手で刷るので、刷り方によっては線が潰れたり大変なことも多いですけど、絶対に自分たちが納得いくクオリティに仕上げるように心掛けています」(Hirotton)。

いわゆる一般的な工場のような機械的な流れ作業ではなく、お客さんとコミュニケーションを取りながらTシャツを作り上げるというスタイルは、工房を始める前からDIYでTシャツを作っていた2人ならではのスタイルだ。また、自分たちが納得いくクオリティに仕上がるまで作り続けるという姿勢こそ、HAILPRINTSがストリートで支持されている理由の一つだろう。「いまやってる手刷りのスタイルだとか、アーティストとのコラボとかも絶対に自分たちがカッコいいと思える人としかやりたくないし、自分たちが魂込めて作ったTシャツを誇りを持って着てくれたり、カッコいいと思って仕事を頼んでくれるとか、そういう根っこの部分をブラさずにこれからも作り続けていきたいです」(Hirotton)。ビッグネーム同士のコラボなどが流行っている中で、時代に逆行するようにあくまで自分たちがカッコいいと思えるものだけをストイックに追求し続けるという彼らの信念は、自分たちのセンスを信じているという自信の表れでもあるし、そんなスタイルで生み出されるTシャツがカッコいいのは言うまでもないだろう。

工房内はTシャツ制作の一連の流れを効率的に行えるように、作業道具を置く場所が考えられて配置されている。壁にはHirottonのアートワークが飾られていたり、プリントしたばかりのTシャツが山積みにされるなど、HAILPRINTSならではの雰囲気を随所に感じることができる空間だ。

– HOW to SILK SCREEN –

HAILPRINTSのスタイルが垣間見えたところで、ここからはどのようにしてTシャツが完成するのか、実際にTシャツ作りの過程に密着し、スペシャルなTシャツが生まれるまでの様子をお届けしたい。アーティストとしても活躍するHirottonに本企画のためにTシャツのデザインを描き下ろしてもらったので、繊細なタッチで描かれたそのグラフィックにも注目して欲しい。

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    1_Tシャツのグラフィック用の原画を作成。鉛筆で下書きをしてから、ポスカを使用し清書をしていく。

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    2_描き始めから10分足らずで原画が完成。

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    3_原画をスキャンしてデータ化。Photoshopを使用して、色付けやサイズの調整などを行う。

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    4_データを紙に出力して、実際のプリントサイズを確認。

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    5_製版を行い、プリントするための版を作成する。今回は2版を使用。

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    6_作成した版を回転式シルク印刷機にセッティング。

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    7_版にインクを乗せて、試し刷りを行う。プリント位置や色の出方などの最終確認。

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    8_試し刷りのプリントがイメージ通りであれば、本番へ。まずは1版目となる黄色のインクを刷り込んでいく。

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    9_2版目のプリントを行う前に、スポット乾燥機で1版目のインクを乾燥させる。

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    10_続けて2版目の黒色のインクを刷り込ませる。

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    11_最後に大型の乾燥機にTシャツを通すことで、刷り込んだインクが落ちたり滲んだりするのを防ぐ。

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    12_完成!所要時間は原画の作成スタートからわずか1時間。サスガです。

– Information –

取材当日にHirottonが描き下ろしてくれたグラフィックがプリントされたスペシャルなTシャツと、その原画を抽選でプレゼント。HAILPRINTSのオリジナルボディを使用した今回限りのスペシャルな一枚なので、この機会に是非ゲットして欲しい。Hirottonからこの記事を読んでくれている皆さんへメッセージ。
「“DO WHATEVER YOU WANT”、自分が本当にやりたいことをやって下さい。俺らはシルクスクリーンが自分たちの表現の一つで、その工房がやりたかった、それが幸いなことに仕事になっています。みんなもやりたいことをどんどんやって、お互いをリスペクトし合えるような関係を築けたらと最高だと思います」。

■プレゼント内容
・Hirottonデザイン HAILPRITSオリジナルボディTシャツ(Lサイズ)×5名様
・Hirotton 描き下ろし原画×1名様 *額縁に入れて、梱包した状態で発送します。

■応募方法
Ollie(@olliemagazine)とHirotton(@hirotton)の公式インスタグラムアカウントをフォロー&Ollieアカウントによる該当の投稿(動画によるフィード投稿)にいいね!を押して頂くようお願い致します。

■応募期間
2020年7月29日(水)~2020年8月2日(日)23:59

■Tシャツサイズ詳細(Lサイズ)
着丈:75cm、身幅:53cm、肩幅:51.5cm、袖丈:20.5cm

■その他
・Tシャツ、原画のご指定はお受けかねます。
・受付終了後、当選した方にはOllie公式インスタグラムアカウントよりDMにてご連絡差し上げます。
・当選のご連絡は受付終了後、1週間以内を目安にさせて頂きます。当選等のお問い合わせにはお答えかねます。
・当選者様への連絡がつかない場合は、別の方に当選を変更させて頂く可能性がございます。
・当選したTシャツ、および原画の転売はご遠慮頂けますようお願い致します。

  • Photograph_Hideaki Nagata
  • Film_Yosuke Kurosawa

HAILPRINTS

HirottonとMacoが運営するシルクスクリーン工房。スケートボード等のストリートカルチャーをバックボーンに、クオリティにこだわったオリジナルデザインのアイテムも発信している。アーティストコラボの新作として<USUGROW>とのコラボアイテムがドロップされるので、HAILPRINTSのSNSを要チェック。
URL:hailprints.com
Instagram:@hailprints

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