FEATURE2020.08.1
旧友と飲み明かしたヘネシーに
思い出とリスペクトを込めて
– Hiro –
新作にJin Doggをフィーチャーするなど、様々な音楽をクロスオーバーさせ、ヨーロッパを中心に海外でも絶大なプロップスをもつ大阪発のバンドCrossfaith。そこでベースを担当するHiroは、自身でディレクションするクリティブレーベル〈Species Inc.〉でルックブックを発表するほど、服作りにおいてもかなりの本格派だ。音楽でもファッションでも日本のバンドシーンを牽引する彼が教えてくれたのは、VERDYと過ごした、かけがえないエピソード。
出会ったときから意気投合
腹を割って話せたデザイナー
都心部から少し離れた閑静な住宅街の中でひときわ存在感のある、まるでアジトのような建物。その最上階でGorillazを爆音で流しながら酒瓶を持って踊るHiroとのインタビューは、ショットを互いに1杯かまし、畳の上に腰を下ろしたところから始まった。彼がピックしたのは「旧友と過ごした時間を思い出す」というTシャツ。その旧友とは一体誰なのだろう?「VERDYですね。出会いから無茶苦茶なやつだったんですけど、京都でやっていたフェスの打ち上げで乾杯したら意気投合して、そこから“音楽フェスの打ち上げなのに音楽が流れてないなんて意味分かんないよね?”みたいな感じで、2人でPAジャックしてチャンス・ザ・ラッパーかけて踊っていたんですけど、もうそこからマイメンですね。昔はよく一緒に遊んでいて、お互い無茶苦茶でした」。
VERDYとは旧知の仲だと語るHiro。互いに夢に向かってがむしゃらに走り続けていた、かけがえのない時間が、このTシャツを着ることでフラッシュバックするのだとか。「VERDYの事務所が渋谷の円山町にあった頃で、仲間同士の溜まり場みたいになっていたんですよ。そこで飲んでた酒が実はこのバックプリントにあるヘネシーで、氷カップを買ってきてそこに量とか関係なくどばっと注いだあとに、午後ティーのストレートで割る。それがうまいのなんの。キマるのなんの。それで酔っ払って色んなことをVERDYと語りましたね。あいつは嘘付いてるだとか、ホンマの紳士はこうや、本当のこと言えよマダファカ。そうやって腹を割ってお互いに話せたんですよ。バンドマン同士とかって本来そういう話ができる存在だと思っていたんですけど、意外と少なくて。そんななかでもVERDYとはそういったキャッチボールができて、ありがたかったんですよね。そのキャッチボールがあったからこそ、今もこうして呼吸できてるしバンドも続けられているのかなと思います。そんなVERDYがデザインしたこの1枚は一生モンですね」。旧友と過ごしたかけがえのない時間を思い出すTシャツ。それはどんなプレミア品や限定品よりもはるかにリアルで、本当の意味でのストリートプライスレスな1枚だった。
- Text_Atsutaro Ito
- Photograph_Ryoma Kawakami
Hiro
世界を拠点に活動する大阪発メタルコアバンドのCrossfaithでベーシストを務め、マーチャンダイズのディレクションも担当するアーティスト。ストリートカルチャーに精通し、自身でもスケートをしたりと様々なフィールドで活躍中。@hirocrossfaith
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Letters
– 2020 December –2021.01.5




