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横乗りカルチャーをきっかけに<br>  一生物のネックレス作りを<br>-Dill x TENBOX-

横乗りカルチャーをきっかけに
一生物のネックレス作りを
-Dill x TENBOX-

地元のスケーターが撮り収めたブランドのイメージムービーや、3Dテクノロジーを駆使して製作したアクセサリー。斬新なアイデアと横乗りカルチャーをバックボーンに、シーンに突如姿を現した<Dill>。ブランドを始めたのが去年の年末というのも驚きな話だけど、今回は本誌でも度々お世話になっている<TENBOX>とのコラボについて話を伺った。

単なる“ノリ”だけじゃない
モノづくりへの強いこだわり

横浜市の東横線沿い、ゆったりとした時間が流れる樽町にお店を構えるTENBOXのアトリエ兼ショップKenzai. Depot。ちょうどお伺いした2月11日(土)はポップアップイベントが行われていて、会場は終始賑わいを見せていた。そんなアットホームなパーティーの様子は後ほどお届けするとして、まず聞きたいのは、ひと回り歳の離れたPiguさん(TENBOX)と、カイト&ショウヘイ(Dill)の出会いについて。

「元々4年前くらいから<CRAP EYEWEAR>っていうサングラスブランドを介してPiguさんを知っていたんですよ。(Dill:以後D)。「そうだったね〜、実際に会ったのはTENBOXの2周年記念で行ったローラースケートのイベントだったっけ?」(TENBOX:以後T)。「そうですね。初めは、Piguさんはブランドをやっているという印象より、好きなことを突き詰めているイメージが強かったです。それをTENBOXで表現としてるみたいな。」(D)。「CRAP EYEWEARって日本人のライダーのイメージが全くなくて。インスタにも日本人を載せないっていうのを知っていただけに、カイトが載っていた時、日本のライダーもいるんだなって印象を抱きました。」(T)。

人それぞれ出会い方は様々だけど、ストリートでは、誰かのフックアップとか、知人の紹介なんかで知り合う機会が特に多かったりする。今回もそんな偶然であり必然的なきっかけで繋がった両者。だけど、誕生してまだ間もないDillは、いかにしてシーンを牽引するTENBOXとのコラボに漕ぎ着けたのだろうか。

「ちょいちょい色んなところですれ違ってたんですよね。アメリカでも、宮崎でも、湘南の鵠沼でも(笑)。それで彼らがある時Kenzai. Depotに来てくれて、その時に二人がDillっていう名前でアクセサリーを作っているっていうのを知りました。それなら一緒に何か作ろうよみたいな。個人的には、ずっと前からネックレスとか指輪はずっと着けていられるものが欲しいと思ってて、指輪は既に完成してたから、ネックレスを作りたいって思ってましたね。本当にタイミングがバッチリだったんです。」(T)

まさに、スケート&サーフを共通の趣味とする両者らしい、ノリとタイミングが今コラボのきっかけ。そこから話合いを重ね、元々TENBOXのモチーフ的な存在であった“サソリ”をデザインソースに採用していったそう。Piguさんによると、サソリは単なる昆虫なんかじゃなくて、海外で護衛や神の使いとして崇められている神聖な存在。海外カルチャーに造詣の深いTENBOXならではの発想が、Dillによって形になっていく。

「まずはショウヘイが3Dでデータを作成して、それを専門の人に投げて、そこから型を作ってもらい完成させる感じです。ただデザインを作るだけじゃなくて、着る人をイメージして着けやすい様な工夫、例えばスケーターって汗かくし、サーファーは海入るから変色しない18金を使おうとか、ニットにネックレスの先が引っかからないように、足を全部くっつけてみようとか。それぞれが色々な目線で試行錯誤しましたね。」(D)&(T)。

世の中に出回る多くのアクセサリーは、アリモノのボディに刻印っていう製作方法だったりするけど、DillとTENBOXは時間をかけ、実際に使う人の目線になって型からネックレスを製作。それって、自分達が本当に着けたいって思える物を追求してないとできない事だと思うし、誕生して間もないブランドながらも、ノリだけじゃないモノづくりへの強い拘りが感じられた。

「ジュエリー自体、俺らの世代で、3Dレーザーで1から作ってるみたいな人は周りにいないと思うし、今までにない新しい感性で作品を作れると思ってます。この先は、ジュエリーだけじゃなくて、好きな遊びを形としてアウトプットできたらいいなって思ってますね。まさに、それをやっているのがPiguさんなんですよ。」(D)「アクセサリーは欲しいものは全て作っちゃいました(笑)。Kenzai. Depotにはランプもあるから今日みたいなスケートを巻き込んだイベントは今後もやっていきたいと思ってますね。」(T)

終始笑顔で取材に答えてくれた、TENBOXのPiguさんと、Dillのショウヘイとカイト。自分たちを誇張するような表現は一切なくて、冷静に自分達のビジョンへ突き進む様子からは、他とは一線を画すピュアな感性が感じられた。彼らはこれからも、スケート&サーフを全力で楽しんでいくと思うし、そうであって欲しいとも思う。この先はある意味予測不可能な両者だけど、新たなタイミングを掴み、次なるムーブメントを起こしてくれることに間違いはないだろう。

 

Dill x TENBOX
POP UP EVENT

当日のイベントでは、アイテムの販売だけでなく、Dillとも親交の深いbar panchoによるお酒の提供やKenzai. Depot限定の刺繍サービス、更にはスケーター達も滑れる環境があったりと、まさにカルチャーを体現する一日となった。ここではその全てをお伝えすることはできないけど、当日参加できなかった方の為にもその一片をご紹介。

Left:Kaito Nakata、Right:Aoto Yoroi

ITEM DETAIL

 

TENBOX× Dill Scorpion Pendant Drop
Price:¥100000-
URL:https://dillwrd.com/items/63e38cd5622396362aa47227

  • Photograph_Kazuki Murata

Profile

 

Dill
湘南を本拠地とし、横乗りカルチャーをバックボーンに活動するショウヘイとカイトが手掛けるブランド。現在はアクセサリーをメインにアウトプットしているが、将来的にはアクセサリーだけでなく、アパレルやその他にも興味があるそう。この先が楽しみな新鋭ブランド。

Instagram:https:@dillwrd
WEB:https://dillwrd.com/

 

TENBOX
世界のローカルカルチャーと、旅で得る刺激から作ったアイテムを世界中に届けるチーム。“Kenzai. Depot”では、TENBOXのものづくりが毎日行われている。

Instagram:@tenboxtokyo
WEB:https://www.tenbox.jp/

 

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