2021.11.30
初期衝動も蘇る、はじまりの場所へ
for EEX.
Volume 2
ルーツって簡単に言えば、今まで遊んできた場所、そこで経験してきた良いことや悪いこと、当たり前に過ぎていった日常や景色のこと。その人だけのストーリーがその人のカラーになっていくから、ここでは13人のアーティストの方々のルーツが宿る、原点と今を繋ぐ場所での写真とコメントを届けたい。そんな写真たちが、逆にスタートを切ったばかりである<EEX.>の ルーツを宿す写真にゆくゆくはなればいいな、という想いも込めて。
Young Dalu(Artist)📍お台場
“なんせ空が凄く広く見えて、マジで落ち着く場所ですね”
「原点も現在もルーツとなっている場所はお台場です。生まれた時からなぜかこの街にいます(笑)この街で育ち、この街で出会って、年齢も違う男たちで音楽をやるきっかけになりました。それは高校生の時で、今もですが、その時凄く熱中してた音楽がHip hopでした。よくお台場にある海沿いでスピーカー1つ持って仲間たちと聴いていましたね。今は海もオリンピックの影響で閉鎖されてて肩身まで狭い感じがして辛いですが、やる事も何も変わらずむしろ楽しんでます(笑)アルバイトもそうだし、音楽活動も女の子とのデートも全部この街で経験しました。基本的に、友達、家族、ロケーションが自分の中でとても大切なキーワードです。小さい街なので、元々人口も少ないし自分も友達が多い方ではなかったので、今もそれを凄く大切にしてる部分です。最近は、年齢もバラバラな地元のお台場の映像作家やデザイナーたちとガチガチなもの作ってます。家族も俺は親父と2人暮らしなので、早くクソ売れて恩返しすることくらいしか考えてないです。お台場は、都内にいても別世界で、凄く落ち着く街だと思います。自然もあれば、近未来のように光るフジテレビだったり、訳わかんない建物もたくさんあるし。なんせ空が凄く広く見えて、マジで落ち着く場所ですね」。
PROFILE HIPHOPクルーTokyo Young Visionのメンバーであり、現在ソロでも活躍するラッパー。今年6月に『GIMME LOVE(feat. SAKURA)』、10月にはGood View Planet、Celeina Ann、Fouxと共に『RED LIGHT GREEN LIGHT』をリリース。@dalu_san_fuckfuckfuckfuckfuck
MANON(Artist / Model)📍原宿
“上の世代の人が下の世代の人をプッシュするのも、東京らしくてカッコいい”
「やっぱり、自分の活動をスタートさせる原点になったのは原宿ですね。地元は福岡なんですけど、小学生の時から原宿に遊びに行ってて、憧れてたんですよ。最初は竹下通り行って綿菓子買うみたいな観光をしていて、中高生になった時にお店に行くことを学んで。中学生の時は<TOKYO BOPPER>っていう厚底のブランドばっかり履いてました。きゃりーぱみゅぱみゅさんがステージで履いてるのを見て、自分も履きたいと思ったんです。原宿のファッションの魅力は、原宿らしさがありつつも、よく見たら全然違うタイプのオシャレな人がいるみたいな。FRUiTSのスナップとか見てると、それがすごい現れてますよね。プレイヤーとして学んだことは、原宿よりも渋谷の方が音楽の面では多くて。他のインタビューでも話してるんですけど、ゆるふわギャングのLIVEが一番印象深かったです。初めての東京のライブだったし、HIPHOPのライブも行ったことなかったし、WWWも初めて行って。お客さんの感じもコンサートとは全然違う層だし、拍手しないところとかも新鮮に感じました。HIPHOPもあんまり聴いてこなかったから、聴く音楽も変わった区切りですね。あとは東京って、上の世代の人が下の世代の人をプッシュするカルチャーがある気がしていて。そういうことができる人がかっこいいと思うし、自分のさらに下の世代の人たちにも同じことをしていきたいですね」。
PROFILE 福岡出身の19歳。 モデルとして活躍する傍ら、2017 年よりアーティスト活動を開始。 これまでにdodoやKMやLEXなどのラッパーともタッグを組み、楽曲を制作。@je_suis_manon2
week dudus(rapper)📍姫路
“お父さんみたいな存在で、自分の才能を理解してくれた上でのアドバイスが嬉しい”
「小学生の頃からHIPHOPを聴いていたんですけど、当時は同じことが好きな友達は全くいなかったんですよね。でも中3の時に自分でTwitterで連絡とったりして、大阪の高校生に”クラブに遊びに行きたい”って言って行ったんですよ。最初は心斎橋のGarden Barっていうレゲエ寄りのところで。当たり前ですけど、中学生なんで超アウェーでした(笑)。 姫路にあるCASSIDYっていうクラブとかは、高一の夏とかは毎週行ってて、行けば誰かがいる溜まり場になってました。あと、セレクトショップとタトゥーショップが一緒になってるAuliiっていう店は結構アツかったですね。制作において一番でかいのは、やっぱりスタジオ。いつもお世話になってるHLGB STUDIOってのがあって、そこの人がいなかったら正直アルバムも出せてなかったと思います。すごく自分のことを研究してくれて、声の出し方とか、語呂の良さとか、間の取り方、ビートの選び方まで、自分目線で考えてくれる。自分の才能を理解した上でのアドバイスをくれるスタンスが良くて、お父さんみたいな存在ですね。」。
PROFILE 兵庫県姫路を中心に、現在は東京を拠点に活動するラッパー。幼少期からHIPHOPに触れ、流れるような唯一無二のフロウ&リリックと、クラブで爆音で聴きたくなるサウンドのギャップも魅力。2021年12月22日にweek dudus x GUNHEAD名義の新作EP『MASH IT!』をリリース予定。ジャケットは井上三太氏の作品を使用。 @weekdudus
AKKO GORILLA(Rapper)📍多摩川
“簡易的にですけど、自分を一旦ゼロに戻す場所”
「ずっと喜多見の川沿いに住んでたので、多摩川は色々と思い出深いです。よく多摩川でラップの練習してたり、リリック書いたり、悩んだり、深夜に一人で行ったりしてましたね。2018年の『GRRRLISM』はぜんぶ多摩川にいた時に作りました。”戦うぞ”的なのアルバムだったから、川で作ったようには聞こえないと思うけど(笑)多摩川に行くと”人はただ生まれて死ぬだけ”みたいな気分になって、自分を一旦ゼロに戻す場所みたいな感じですね、簡易的にですけど。自分は東京生まれ東京育ちで、チルバイブスがあまりないというか、常にアグレッシブな生活なんです。だからこそ、自分の家もルーフバルコニーがある自然をなるべく感じられる家を選んでます。そういう気持ちの良い場所が好きだし、そうやってバランスをとってる感じがします。そういえばコロナで行けなくなっちゃたんですけど、年に1回はアフリカ大陸に行ってて。2016年にルワンダに行って、その後マラウイに行ったりしました。ホテルに泊まるような観光ではなく、村の人に泊めさせてもらって。水道とかガスがないんですよ。まず火起こしから始めるっていう(笑)旅は価値観がガシャーンって崩れるから面白すぎる。そこでもEPを作ったりしました。いまラジオやってるから六本木が多いんですけど、ゆくゆくは自然の中だけで過ごしたいなって思ってます」。
PROFILE 東京都練馬区出身の日本のラッパー/ラジオパーソナリティ/ドラマー。 楽曲と合わせて、東京のFMラジオ曲J-WAVEでオンエアされている『SONAR MUSIC』も要チェック!@akkogorilla
- Photograph_Hidetoshi Narita
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